トロピカタネカ

種から育てる熱帯果樹/トロピカルフルーツの実生栽培記&育て方図鑑

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カラントゲン Durio oxleyanus 図鑑と育て方

カラントゲンの果実

原産地:ボルネオ島 スマトラ島

パンヤ科 常緑高木:樹高45m以上

発芽難易度:★★★★☆☆☆☆☆☆:温度(28度以上)が足りていればよく発芽する。
栽培難易度:★★★★★★☆☆☆☆:ほかのドリアンよりも弱弱しい印象を受ける。

Durio oxleyanus(カラントゲン)はスカンとも呼ばれ、樹がドリアンの中で最も高く生長する種類の1つである。 世界的に見れば無名のドリアンだが、ボルネオ島においてはよく知られているドリアンだ。熟しても果皮が緑色のままの姿であるためか、現地ではDurian daun(葉ドリアン)とも呼ばれる。

果実は4~10cmほど。手のひらサイズのかわいらしいドリアンで500g以上になることは滅多にない。果皮には長く細いトゲ状の突起があり、突起の先端は髪がはねているようにねじれている。 果肉(仮種皮)は白~灰色で、若干黄色がかっている。食感はクリーミーで砂糖をまぶしたと錯覚させるほど甘く、上質なスイーツのよう。またドリアンらしい臭みや雑味がほとんど存在しないため、かなり食べやすいドリアンだと言える。

多くのドリアンでは果実を割ると、それぞれ果肉に包まれた種のある部屋が5つ存在するが、このカラントゲンの場合は4つの部屋しか存在しないなど他のドリアンとの相違点が多い変わり者である。アトカヒガメチャクチャカタイタメワリニクイ

ドリアンの中でも樹が固く、ときどき木材にも利用される。民間療法では樹皮の抽出物はマラリアの治療に、砕いた種は潰瘍や傷を癒すのに効果的だとされている。 また最近の研究では樹皮に高濃度のリグナン・トリテルペンを含有することが発見され、ガンや糖尿病治療の一助になると期待されている。

育て方

土壌:肥沃に富んだ土。ほかのドリアンよりも酸性を好む傾向にある。例:園芸培養土+ピートモス(最適pH4.3~5.0)

水やり:乾燥させないで湿り気味で。

日光:日本の夏の直射日光には弱いので、遮光が必要。

☆種まき☆

  1. 食べたその日にまいたほうが発芽率は良い。
  2. 熱帯性の植物は種のまわり(果肉)に発芽を抑制する物質が含まれていることが多いので、果肉はしっかり水で洗い流して取り除く。
  3. 鉢に種をおき、軽く土をかぶせる。
  4. 水をたっぷりやり、暖かい場所(28度以上)に置き乾燥させないように注意する。

※そのほか注意点ナド※

  • 種子は9~36日程度で発芽する。
  • 生育適温は25度~38度。
  • 根が敏感なので植え替えや土の乾燥に注意する。
  • 植え替えは根が鉢いっぱいになる前に早めに植え替えるが、生長がおそいので2、3年に1回でよい。
  • 冬でもある程度の温度(18度以上)を確保して、土を乾かさないようにする。
  • 移動の際は根に細心の注意を払う。
  • 洪水などで、たびたび浸水被害を受けるような場所に多く生息していることから、根腐れには強いと考えられる。
  • 古枝に実をつける。
  • 他のドリアンの仲間と比較すると、とても弱い種(しゅ)である。生長初期は頻繁に葉が落ちるなど、軟弱な様子が見受けられる。

カラントゲン栽培記

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